第1編:買う

住まい探しは物件情報を見るところから始めがちですが、先に決めておくべきなのは予算です。 物件を見てから予算を考えると、気に入った物件に合わせて上限が上がっていきます。 毎月いくらまでなら無理なく払えるかを決め、そこから逆算するほうが、結果として満足度が高くなります。

条件に優先順位をつける

エリア、価格、広さ、間取り、築年数、通勤時間、周辺環境。すべてを満たす物件はほとんど出てきません。 「絶対に譲れない条件」を2〜3個に絞り、それ以外は妥協の余地があるものとして扱うと、判断が早くなります。 家族で検討している場合は、この優先順位を先にすり合わせておくと後の議論が減ります。

内見で見るポイント

  • 日当たりと風通し(時間帯を変えて見られるとより確実です)
  • 収納の量と位置、生活動線に無理がないか
  • コンセントの位置と数、洗濯機や冷蔵庫の設置スペース
  • 共用部の清掃状態、駐輪場やゴミ置き場の管理具合
  • 周辺の音、夜間の明るさ、最寄り駅までの実際の所要時間

中古物件で追加で確認したいこと

修繕履歴、管理組合の議事録、修繕積立金の残高と長期修繕計画。 マンションの場合、積立金が不足していると将来の一時金負担が発生することがあります。 売主または仲介会社に資料の開示を依頼できます。

第2編:借りる

住宅ローンで最初に理解しておきたいのは、「借りられる額」と「無理なく返せる額」は違うということです。 金融機関の審査では返済負担率などを基準に上限が示されますが、その上限まで借りると、 教育費や車の買い替え、収入が変動したときに家計が苦しくなります。

金利タイプの違い

タイプ特徴注意点
変動金利当初の金利が低めに設定されやすく、返済額を抑えやすい。金利が上がると返済額が増えます。上昇したときに家計が耐えられるかを先に確認しておく必要があります。
全期間固定金利借入時から完済まで金利と返済額が変わりません。当初金利は変動型より高めになる傾向があります。
固定期間選択型当初の一定期間だけ金利を固定します。固定期間の終了後に金利が見直され、返済額が変わることがあります。

どのタイプが有利かは、今後の金利の動き方によって変わるため、事前に断定することはできません。 当サイトでは特定の商品や金利タイプをおすすめしていません。 返済シミュレーターで、金利が上がった場合の返済額も試算してみてください。

審査の流れ

一般的には、購入の申し込みと前後して事前審査を受け、売買契約後に本審査へ進みます。 事前審査は複数の金融機関に申し込んで条件を比較するのが通例です。 審査では年収のほか、勤続年数、雇用形態、他の借入(自動車ローン、カードローン、分割払いなど)、 健康状態(団体信用生命保険の加入可否)などが確認されます。

第3編:建てる

土地を購入して注文住宅を建てる場合、間取りや仕様を自由に決められる一方、 完成までの期間が長く、費用の見通しが立てにくいという特徴があります。 土地代と建物代のほかに、地盤改良、外構、給排水の引き込み、設計料などが別途かかります。

  • 土地探しと建築会社選びを並行して進める必要があります
  • 建築条件付き土地では、建築会社があらかじめ指定されています
  • 土地の購入時点では建物が完成していないため、つなぎ融資が必要になる場合があります
  • 用途地域や建ぺい率・容積率、接道条件によって建てられる建物が制限されます

第4編:リフォームする

中古物件を購入して改修する方法は、立地の選択肢が広がりやすいのが利点です。 同じ予算でも、新築より駅に近いエリアや広い物件を検討できることがあります。

費用の見通しを立てる順番

  1. 物件価格+諸費用の概算を出す
  2. 改修したい範囲を書き出し、リフォーム会社に概算見積もりを依頼する
  3. 購入前にインスペクション(建物状況調査)で構造や設備の状態を確認する
  4. 合計額をもとに、住宅ローンとリフォームローンをどう組むか検討する

壁を壊してみて初めてわかる劣化もあるため、想定外の追加費用に備えて予備費を見ておくと安心です。 マンションの場合、専有部分でも管理規約で工事の内容や時間帯が制限されていることがあります。

第5編:お金と制度

物件価格以外にかかる費用

いわゆる諸費用として、物件価格の3〜8%程度が別途必要になるのが一般的です。内訳の例は次のとおりです。

  • 仲介手数料(仲介会社を通した場合)
  • ローン関連費用(事務手数料、保証料、印紙税)
  • 登記費用(登録免許税、司法書士報酬)
  • 火災保険料・地震保険料
  • 不動産取得税、固定資産税・都市計画税の精算金
  • 引っ越し費用、家具・家電の購入費

使える可能性のある制度

住宅ローン控除をはじめ、住宅取得に関する優遇制度がいくつかあります。 ただし適用の要件(床面積、築年数、耐震性能、合計所得金額など)が細かく定められており、 制度の内容は毎年のように改正されます。

制度については必ず一次情報をご確認ください

税制や補助制度は改正されることがあり、適用の可否は個別の状況によって変わります。 当サイトの記載は一般的な説明にとどまります。実際の判断にあたっては、国税庁・国土交通省・各自治体の 最新の公表内容をご確認いただくか、税理士・ファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。